Claude Code でスキルを書くときに使う SKILL.md は、Claude 専用のフォーマットではありません。Anthropic が 2025 年 12 月 18 日に公開したAgent Skills オープン標準の実装であり、競合他社を含む 32 以上の AI ツールが同じファイルを読みます。
Agent Skills 標準とは
agentskills.io で公開されている軽量仕様です。最小構成は SKILL.md を含むディレクトリだけで、エージェントは 3 段階でスキルを読み込みます。
- 発見:起動時に名前と description だけを読む
- 有効化:タスクが一致したとき、本文を読み込む
- 実行:指示に従ってコードやファイルを操作する
この「発見は軽量に、実行時だけ全文を読む」設計が、どのツールでも共通の基盤になっています。
採用ツールの広がり
2026 年 3 月時点で対応が確認されているツールの一部です。
| ツール | 会社 |
|---|---|
| Claude Code | Anthropic |
| Codex CLI | OpenAI |
| Gemini CLI | |
| GitHub Copilot | Microsoft |
| Cursor | Anysphere |
| Windsurf | Codeium |
| Cline / Roo Code | コミュニティ |
| Junie | JetBrains |
| Kiro | AWS |
| Goose | Block |
同一の SKILL.md をどのツールのスキルディレクトリに置いても動く、というのが標準の約束です。Vercel が運営する skills.sh マーケットプレイスにはすでに 89,000 以上のスキルが登録されています。
ツール独自の拡張
コアフォーマット(name + description + 本文)はどこでも動きますが、各ツールは標準を拡張しています。
- Claude Code:
context: fork(サブエージェント実行)、disable-model-invocation、allowed-toolsなど - Codex CLI:
openai.yamlメタデータで追加設定 - Cursor:
~/.cursor/skills/にそのまま配置するだけで動く
コアに留まったスキルはどこでも動き、拡張を使うと Claude Code 専用になります。配布スキルを書くときは、この違いを意識すると移植性が保てます。
manage-skills:11 ツールを横断管理するメタスキル
コミュニティリポジトリには、この横断性を活かした manage-skills というスキルがあります。Claude, Cursor, Windsurf, Cline など 11 ツールのスキルパスを把握し、スキルの作成・コピー・移行・無効化を一元操作します。
無効化の仕組みが実用的です。ファイル名を .disabled に変えるだけでツールに無視させ、内容は残します。
# 無効化
mv ~/.claude/skills/my-skill/SKILL.md \
~/.claude/skills/my-skill/SKILL.md.disabled
# 有効化
mv ~/.claude/skills/my-skill/SKILL.md.disabled \
~/.claude/skills/my-skill/SKILL.md
Claude Code から Cursor へのコピーも、ディレクトリをコピーするだけです。コアフォーマットで書かれたスキルなら変換不要で動きます。
エコシステムが成立している理由
標準化の効果は、単に「どのツールでも動く」だけではありません。awesome-claude-code-toolkit のような配布リポジトリが育ち、ユーザーは「ツールを問わず使えるスキル集」として扱えるようになっています。SKILL.md を書くことが、特定ツールへの投資ではなくエージェント全体への投資になりつつあります。
まとめ
- Agent Skills は Anthropic が 2025 年 12 月に公開したオープン標準。SKILL.md の仕様元
- 2026 年時点で Claude Code・Codex CLI・Gemini CLI など 32 以上のツールが対応
- コアフォーマット(name + description + 本文)はツール横断で動く。拡張フィールドを使うと Claude Code 専用になる
- skills.sh マーケットプレイスに 89,000 以上のスキルが公開されている
- manage-skills スキルを使うと 11 ツールのスキルを一元管理できる